ジェンダー研究/Gender Research

2010/10/06

博士号を取得しました

おかげさまで今年の8月に博士号を取得しました。
多くの方からご協力をいただき、心から感謝しています。

9月からブリティッシュ・コロンビア大学のアジア学科でポスドクをしています。とても素敵なキャンパスで、熱心な学生に日本の文化、日本の女性文化史、そしてマンガ&アニメの三つの授業を教えてるのを楽しんでいます。

************

なお、これから博士論文を本にするつもりです。そのためにこの研究はこれからも続きます。このブログを初めてご覧になっているリブ運動に参加された方、70〜80年代にレズビアン・コミュニティに関わっていた方、及び70〜80年代の少年愛や男装のマンガの愛読者や漫画家、そのころにヤオイや男装の同人誌を作ったり購読したりした方、ぜひご協力お願い致します。ご連絡をお待ちしております

読み続き・Continue Reading….

2009/10/31

お知らせ:Girl Reading Girl in Japanの出版


私が執筆した吉田秋生作『櫻の園』というマンガについての分析論文が載せていただいた『Girl Reading Girl in Japan』(Tomoko AoyamaとBarbara Hartley編)が出版されました。

Girl Reading Girl in Japan, ed. Tomoko Aoyama and Barbara Hartley (Routledge 2010), which contains an article I wrote on the role of translation and translated texts in girls' comics, focused on Yoshida Akimi's Sakura no sono [The Cherry Orchard], has just been published. Check it out.

出版社のサイトからの情報 (from the Routledge website):

Girl Reading Girl provides the first overview of the cultural significance of girls and reading in modern and contemporary Japan with emphasis on the processes involved when girls read about other girls.

The collection examines the reading practices of real life girls from differing social backgrounds throughout the twentieth century while a number of chapters also consider how fictional girls read attention is given to the diverse cultural representations of the girl, or shôjo, who are the objects of the reading desires of Japan’s real life and fictional girls. These representations appear in various genres, including prose fiction, such as Yoshiya Nobuko’s Flower Stories and Takemoto Nobara’s Kamikaze Girls, and manga, such as Yoshida Akimi’s The Cherry Orchard. This volume presents the work of pioneering women scholars in the field of girl studies including translations of a ground-breaking essay by Honda Masuko on reading girls and Kawasaki Kenko’s response to prejudicial masculine critiques of best-selling novelist, Yoshimoto Banana. Other topics range from the reception of Anne of Green Gables in Japan to girls who write and read male homoerotic narratives.

読み続き・Continue Reading….

2009/08/22

帰国しました

8月の半ば、アメリカに帰国しました。おかげさまで、博士論文の研究は捗れました。ご協力していただいた方々にお礼を申し上げます。

I returned to the US mid-August (2009). Many thanks to all those who helped make the past year a very productive one.

読み続き・Continue Reading….

2009/03/20

また、素敵なブログで素敵なご紹介をいただきました。gabrieさん、エモさんありがとうございます!

今週、gabrieさんを今回の研究のためにインタビューさせていただきました。豊かな楽しいお話をお伺いしました。そのお話は楽しくなったの一つの理由は、ご友人であるE子さん(エモさん)がgabrieさんと一緒に来られ、ご自分のこと、感想などを教えていただきました。お二人様へ、研究にの貴重な貢献、ありがとうございました。

そのインタビューとその後のいきなり3人での飲み会について、gabrieさんの素敵なブロゴ『第2章』「素敵な出会い 2」というエントリーをご覧ください。

アップデート
E子(エモ)さんはご自分の『焼酎はやっぱり芋でしょう』というブログにもこのインタビューの経験について書かれました。最近までは、エモさんの恋人さんにそのブログは秘密でしたので、こちらに書かなかったが、もうバレてしまいましたので、こちらにリンクを付けてもオーケーになったらしいです。

『第2章』または『焼酎はやっぱり芋でしょう』の愛読者の皆様、いらっしゃいませ。お問い合わせは気軽にどうぞ

読み続き・Continue Reading….

2009/02/18

『ビアン通信』の愛読者の皆様へウェルカム、kooさんへありがとうございます

kooさんがご自身の人気ブログ『ビアン通信』で私の研究を「乙女Jamesさん」というエントリーで紹介してくださいました。自分が「乙女」かどうかよくわからないのですが、ありがたいです。

この研究に関するご質問がお有りの方、またご協力していただける方は、どうぞ気軽にご連絡ください。

読み続き・Continue Reading….

2008/10/08

私の研究について/About My Research

(An English summary of the original post can be found at the bottom of this post. For up-to-date information about my research, please visit my Academia.edu profile.)

私は米イリノイ大学アバナ・シャンペーン校、東アジア言語文化研究科博士課程に在籍しているジェームズ・ウェルカーと申します。若い頃から、人権や差別反対運動について強い関心を持っていました。1994年~2005年に日本の中学校、それから大学の英語講師として勤めている間に、学生や友人、職場の同僚、そしてマスコミを通して、女性に対する差別的な考えをよく聞き、日本の女性差別に関心を持つようになりました。同時に、日本のセクシュアル・マイノリティにも目を向けるようになりました。

2000年頃より、70~80年代の日本における女性のジェンダー、セクシュアリティに関する研究を行っております。現在、フルブライト奨学金を得て、お茶の水女子大学ジェンダー研究センターにて研究協力員として研究を進めています。

博士論文のテーマは①日本のウーマン・リブ運動および②レズビアン・コミュニティ、③少女マンガ(特にいわゆる少年愛マンガ、『ジュネ』や『アラン』などを含む耽美系雑誌)に関するものです。特に70〜80年代の女性たちが、家父長制社会においてどのようにジェンダーやセクシュアリティに関わる抑圧に挑戦したのか、または抑圧を回避したのかに焦点を当てて分析しています。

当時、この三つの<コミュニティ>のいずれかに関われた方がいらっしゃいましたら、インタビューさせていただけないでしょうか。若しくは、そういう方にご紹介していただければ大変助かります。

インタビューは約1時間〜3時間の予定で、許可をいただければ録音したいと思います。個人のプライバショーをもちろん厳守いたします。インタビューを行う期間は、今年11月〜来年5月を考えておりますが、来年8月まで日本にいますので2月以降でも可能です。インタビューは横浜から2時間程度の場所でしたら、皆様のご都合の良いところで行います。また、大阪、名古屋、京都にも行く機会がありますので、そちらでも行えます。また、直接お会いできない方はメールでのインタビューでも結構です。できるだけ皆様のご希望に沿うかたちで行いますので、ご不明な点やお問い合わせがございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。

インタビューの詳細は、下記のそれぞれのリンクをご覧下さい。今まで行った研究活動(発表など)は当ブログにてご覧いただけます。また、ミクシィでも私のプロフィールをご覧いただけます。

どうぞよろしくお願いいたします。

ウーマン・リブのインタビューに関して
レズビアン・コミュニティのインタビューに関して
少女漫画にのインタビューに関して

I am a PhD candidate in East Asian Languages and Cultures at the University of Illinois at Urbana-Champaign. For the past eight or nine years I have been researching female genders and sexualities in 1970s and 80s Japan. I am currently a Fulbright-Hays Fellow (2008-9) and an Affiliated Researcher at the Institute for Gender Studies at Ochanomizu Women’s University (Tokyo) conducting research for my dissertation project, which examines (1) the women’s liberation movement, (2) the Japanese lesbian community, and (3) the sphere of girls comics (especially "boys' love" comics), and the various means employed within these overlapping "communities" to resist patriarchal limits on women’s expression of their gender and sexuality.

As explained in more detail in Japanese above, I am seeking potential interviewees who were involved in any or all of these three communities for interviews to be conducted roughly between November 08 and May 09 (I will be here through August 09 so dates later than this are also possible). If there are any readers of this blog who are able to introduce me to potential interviewees, I would greatly appreciate it.

読み続き・Continue Reading….

1970〜80年代のウーマン・リブ運動にご参加された方へ

インタビュー(面談またはメール)にご協力いただける方を募集しています。

場所:東京・名古屋・京都・大阪
期間:2008年11月〜2009年04月(但し、2009年8月まで可)

(Seeking women active in the Japanese women's lib movement in the 1970s and 80s for in-person or email interviews.)

1970〜80年代にかけてのウーマン・リブ運動に関わられた皆様のご経験とご意見をお伺いしたく、日本語によるインタビューにご協力いただける方を探しています。直接お会いしてのインタビューではご都合の悪い方々には、Eメールによるインタビュー(アンケート形式)に協力していただければ幸いです。尚、皆様のプライバシーは保証いたします。

インタビューは1時間〜3時間を予定しています(皆様のご都合に合わせます)。インタビューを行う期間は、今年11月〜来年4月を考えておりますが、来年8月まで日本にいますので4月以降でも可能です。インタビューは横浜から2時間程度の場所でしたら、皆様のご都合の良いところで行います。また、大阪、名古屋、京都にも行く機会がありますので、そちらでも行えます。インタビューの内容は録音させていただき、皆様からの情報は博士論文の研究に使用させていただきたいと思っています。博士論文の詳細は当ブログのこちらへどうぞ。

インタビューでは以下のような点を中心にお伺いしたいと思います。
・ ウーマン・リブ運動およびフェミニズムに関わった経験
・ 過去、現在の人生におけるウーマン・リブ運動およびフェミニズムの影響
・ 70〜80年代の海外におけるリブ、フェミニスト運動に対する考え、関わり等
・ 70〜80年代の日本のレスビアン・コミュニティに対する考え、関わり等
・ 少女漫画(特に少年愛もの、いわゆる耽美系雑誌、同人誌など)に対する考え、関わり等
また、全ての質問にお答えいただく必要もございません。

インタビューにご協力していただける方、またインタビューや研究に関するご質問がおありの方はこちらまでご連絡ください。

ご協力、何卒よろしくお願いいたします。

読み続き・Continue Reading….

1970〜80年代におけるレズビアン・コミュニティに関われた方へ

インタビュー(面談またはメール)にご協力いただける方を募集しています。

場所:東京・名古屋・京都・大阪
期間:2008年11月〜2009年04月(但し、2009年8月まで可)

(Seeking women involved in the lesbian community in the 1970s and 80s for in-person or email interviews.)

1970〜80年代にかけてのレズビアン・コミュニティに携われた皆様のご経験とご意見をお伺いしたく、日本語によるインタビューにご協力いただける方を探しています。直接お会いしてのインタビューではご都合の悪い方々には、Eメールによるインタビュー(アンケート形式)に協力していただければ幸いです。皆様のプライバシーは保証いたします。

なお、インタビューにご協力していただける当時のレズビアン・コミュニティとの関わり、または関心をお持ちの方の未婚・既婚、セクシュアル・アイデンティティ、ジェンダー・アイデンティティを一切問いませんが、よろしければ研究のためにそれらの事項に関してもお伺いしたいと思っています。

インタビューは1時間〜3時間を予定しています(皆様のご都合に合わせます)。インタビューを行う期間は、今年11月〜来年4月を考えておりますが、来年8月まで日本にいますので4月以降でも可能です。インタビューは横浜から2時間程度の場所でしたら、皆様のご都合の良いところで行います。また、大阪、名古屋、京都にも行く機会がありますので、そちらでも行えます。インタビューの内容は録音させていただき、皆様からの情報は博士論文の研究に使用させていただきます。博士論文の詳細は当ブログのこちらへどうぞ。


・ インタビューでは以下のような点を中心にお伺いしたいと思います。
・ 70〜80年代の日本のレスビアン・コミュニティに関わった経験
・ 当時、現代ウーマン・リブ運動およびフェミニズムに対する考え、関わり等
・ 70〜80年代、現代の海外におけるレズビアン・コミュニティに対する考え、関わり等
・ 当時の少女漫画(特に少年愛もの、いわゆる耽美系雑誌、同人誌など)に対する考え、関わり等
また、全ての質問にお答えいただく必要もございません。

インタビューにご協力していただける方、またインタビューや研究に関するご質問がおありの方はこちらまでご連絡ください。

ご協力、何卒よろしくお願いいたします。

読み続き・Continue Reading….

70〜80年代の少年愛マンガおよび耽美系雑誌(『ジュネ』、『アラン』、『月光(LUNA)』など)の愛読者の皆様へ

少年愛マンガ、いわゆる耽美系誌、『アラン』『月光』の「百合通信」、「月光通信」、または関係のある同人誌に関連するインタビュー(面談またはメール)にご協力していただける方を募集しています。

場所:東京・名古屋・京都・大阪
期間:2008年11月〜2009年04月(但し、2009年8月まで可)

(Seeking readers of boys' love manga, "tanbi-kei" magazines, readers and producers of related dōjinshi, and readers and users of the "Yuri tsūshin" column in Allan and Gekkō)

1970〜80年代にかけての異性愛でない関係を表現するマンガ、関連雑誌、または同人誌の愛読者、作者の皆様の経験とご意見をお伺いしたく、日本語によるインタビューをさせていただければと思います。直接お会いしてのインタビューではご都合の悪い方にも、Eメールによるインタビュー(アンケート形式)に協力していただける方を探しています。皆様のプライバシーは保証いたします。

なお、インタビュー協力者の性別、ジェンダー、セクシュアリティ(性的嗜好・志向・指向)、未婚・既婚などは一切問いませんが、よろしければ研究のためにそれらの事項に関してもお伺いしたいと思っています。本研究は基本的に女性を対象にしていますが、その当時のマンガなどに関心をお持ちのトランスジェンダー、男性の方も是非ご協力ください。

インタビューは1時間〜3時間を予定しています(皆様のご都合に合わせます)。インタビューを行う期間は、今年11月〜来年4月を考えておりますが、来年8月まで日本にいますので4月以降でも可能です。インタビューは横浜から2時間程度の場所でしたら、皆様のご都合の良いところで行います。また、大阪、名古屋、京都にも行く機会がありますので、そちらでも行えます。インタビューの内容は録音させていただき、皆様からの情報は博士論文の研究に使用させていただきます。博士論文の詳細は当ブログのこちらへどうぞ。

インタビューでは以下のような点を中心にお伺いしたいと思います。
・ 少女漫画(特に少年愛もの、いわゆる耽美系雑誌、同人誌など)
  に関する経験
・ 過去、現在の人生における少女漫画および関連出版物、活動の影響
・ 当時の海外への関心、関わり等
・ 70〜80年代の日本のレスビアン・コミュニティに対する考え、関わり等
・ ウーマン・リブ運動およびフェミニズムに対する考え、関わり等
また、全ての質問にお答えいただく必要もございません。

インタビューにご協力していただける方、またインタビューや研究に関するご質問がおありの方はこちらまでご連絡ください。

ご協力、何卒よろしくお願いいたします。

読み続き・Continue Reading….

2008/09/29

お知らせ:AsiaPacifiQueerが出版された



ご無沙汰しております。


私が執筆した『アラン』の「百合通信」(”For Lesbiens [ママ] Only”)および『月光』の「月光通信」という投稿欄の利用者に関する論文が載せていただいた『AsiaPacifiQueer: Rethinking Genders and Sexualities』(Fran Martin, Peter A. Jackson, Mark McLelland, and Audrey Yue編)が出版されました。

Amazon.comAmazon.co.jpでは「予約受付」の状況なんですが、イリノイ大学出版のウェブサイトでは発売中のようです。Reviewed here in English in M/C Reviews: Culture and the Media.

津田塾大学のクレア・マリィさん(言語関係)とロンドン大学SOASのダレン・マッキントッシュさん(『薔薇族』の「薔薇通信」)論文も載せてあります。手元にはまだ届いてないのでまだ読んでいませんが、両方ともを読むのを楽しみにしています。


詳細:This interdisciplinary collection examines the shaping of local sexual cultures in the Asian Pacific region in order to move beyond definitions and understandings of sexuality that rely on Western assumptions. The diverse studies in AsiaPacifiQueer demonstrate convincingly that in the realm of sexualities, globalization results in creative and cultural admixture rather than a unilateral imposition of the Western values and forms of sexual culture. These essays range across the Pacific Rim and encompass a variety of forms of social, cultural, and personal expression, examining sexuality through music, cinema, the media, shifts in popular rhetoric, comics and magazines, and historical studies. By investigating complex processes of localization, interregional borrowing, and hybridization, the contributors underscore the mutual transformation of gender and sexuality in both Asian Pacific and Western cultures.

Contributors are Ronald Baytan, J. Neil C. Garcia, Kam Yip Lo Lucetta, Song Hwee Lim, J. Darren Mackintosh, Claire Maree, Jin-Hyung Park, Teri Silvio, Megan Sinnott, Yik Koon Teh, Carmen Ka Man Tong, James Welker, Heather Worth, and Audrey Yue.

読み続き・Continue Reading….